2014年12月04日

高血圧を引き起こすメカニズム

血圧は「心拍出量×総末梢抵抗」

血圧とは、心臓から送られる血液が血管壁にかける圧力だと説明しましたが、ではいったい何が血圧を高くするのか、具体的に考えてみましょう。
血圧は、心臓が1分間に送り出す血液の量=「心拍出量」と、全身にはりめぐらされた末梢血管の抵抗=「総末梢抵抗」によって決まります。たとえば、運動をしたり緊張したりすると心臓がどきどきして、心拍数が増えます。このとき、心臓の収縮によって押し出される血液の畳も多くなるわけですから、おのずと血管にかかる圧力も高くなります。
一方、血液の通り道である血管の内腔が狭くなっていたり、血管壁がしなやかさを失ってボロボロになっていたりすると(これを「動脈硬化」という)、血液がスムーズに流れることができず、血液を送るための圧力が高くなることになります。こうした血管のもつ抵抗も、血圧を高くする要因のひとつだといえます。このほか、血液そのものの状態も血圧の昇降に大きな影響を与えます。サラサラした健康な血液であればスムーズに流れますが、ドロドロした粘り気の強い血液だと大きな圧力をかけなくてはならず、血圧の上昇を招くことになります。

血圧を自動調整する自律神経

運動したり緊張したりすると、心拍数が増えて血圧も上昇すると述べましたが、これは交感神経が活発に働くことによって、心臓が血液を送り出す働きが高まるためです。体がたくさんの酸素を必要としていることを察知した交感神経が、心拍数を増やすことによって血液の流量を増やし、各器官に十分な酸素を送るよう働いたわけです。
これに対し、リラックスしたり眠ったりしているときには、副交感神経が働くことによって心拍数が減り、血圧は低くなります。こうした交感神経、副交感神経を自律神経といい、私たちの意思とは無関係に働いて、体が正常に機能するよう血圧をコントロールしてくれています。
自律神経を安定させるためにはこのような生活習慣が重要となります。

自律神経とホルモン

これらの自律神経が作用するとき、体内ではホルモンと呼ばれる物質が分泌されます。たとえば交感神経が活発に働くと、副腎(腎臓の上にある臓器) からアドレナリンやノルアドレナリンなどのホルモン(カテコールアミン) がたくさん分泌され、血圧が上昇します。また、脳下垂体から分泌される抗利尿ホルモンのパゾプレッシンや腎臓から分泌されるレニンなども血圧の上昇に関わるホルモンです。
このように血圧の高い、低いはホルモンの分泌によっても大きく左右されます。ですから、これらのホルモンを分泌する器官がうまく働かなくなると、血圧の調整も正常に機能しなくなります。なかでも、ホルモンを分泌するだけでなく、血液中の老廃物や血圧の上昇を招くナトリウムの排出にたずさわる腎臓は、血圧コントロールかなめの要ともいえる重要な器官です。

塩分の過剰摂取も血圧を上げる要因に

一般的に、食塩をとり過ぎると高血圧になるといわれますが、これは食塩の主成分であるナトリウムが、次のような作用をおよほすからです。
  1. ナトリウムによって血管の筋肉が収縮し、そのために血管の内腔が狭められる
  2. ナトリウムには血液中の水分を増やす働きがある。水分増加に伴って血液量が増加するため、より多くの圧力が必要になる
食塩を過剰摂取するとこのふたつの要素が働いて、血圧の上昇を招くものと考えられています。こうした食塩に対する感受性には遺伝による影響もあるために個人差がありますが、高血圧と診断された場合は減塩を心がけなければいけません。
posted by Blood pressure at 11:01 | Comment(0) | 血圧の基本情報
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