2014年12月09日

高血圧になる人

こってり・濃い味が好み

揚げ物や脂肪の多い肉料理、それにバターやマヨネーズなど、脂質の多いこってりとした食事を多くとると、血圧は上がりやすくなります。コレステロールが動脈硬化を促進し、高血圧を招くのです。
また、食塩の多い、味の濃い食事も要注意です。「みそ汁や煮物など、料理は濃い味つけにする」、「ラーメンの汁は全部飲む」、「つくだ煮やふりかけなどをごはんのおともにして食べる」などは、高血圧の人には御法度。こってり・濃い味は高血圧の大敵と覚えておきましょう。

肥満気味・運動不足

肥満気味の人は、高血圧になる可能性がとても高いといえます。というのも、心臓は収縮拡張作用によって体のすみずみまで血液を送らなければならないわけですが、肥満しているぶん、たくさんの血液を強い力で押し出さなければならないからです。また、肥満気味の人が多くもつ脂肪細胞は、レプチンという物質を分泌して交感神経を刺激し、血圧を上昇させてしまいます。また、運動嫌い、あるいは体を動かすのが好きではないという人は、肥満になりやすい傾向が強く、よって、高血圧にもなりやすいのです。

酒・たばこ

適度のアルコール摂取は血管を拡張させるので、血液の通りをよくするという効果があります。エネルギーの低いヘルシーなおつまみを肴に、適量を守っていただくなら問題ないかもしれません。
しかし、実際はどうかといえば、揚げ物や塩辛い物を肴に、適量以上をどんどん飲んでしまうというケースのほうが多いため、飲酒が高血圧につながる可能性は大変高いのです。「どうしても飲み過ぎてしまう」ようなら、思いきってきっぱりと禁酒したほうがよいかもしれません。
また、お酒以上に注意しなければいけないのがたばこです。たばこは体に有害な活性酸素を増やしたり、重要な栄養素でもあるビタミンC を壊して、動脈硬化を促進、ひいては高血圧を促進させることになります。できるだけ禁煙を心がけましょう。

ストレスをためやすい

ちょっとしたことでイライラしてしまう、せっかちで怒りやすいといった気の短いタイプの人は、比較的高血圧になりやすいといえます。
というのも、こうしたストレスの影響を受けると、交感神経が働いてカテコールアミンというホルモンが分泌され、全身の細動脈が収縮すると同時に、心拍数も増加して血圧が上昇してしまうのです。また、几帳面で生真面目、責任感が強くてがまん強い、完壁でないと気が済まないといったタイプも、ストレスをためやすい傾向があるので要注意。もともとの気性を変えることはなかなかできませんが、ストレスを解消してリラックスできる方法が見つかれば、状態は必ず改善されます。自分らしいストレス解消方法を探すことも、高血圧予防の重要な要素です。

女性は閉経後に注意する

女性は男性に比べて高血圧になりにくく、「第5次循環器疾患基礎調査」によれば、30代女性の高血圧患者数は、同年代の男性高血圧患者の約3分の1、40代では約半分となっています。これは、女性ホルモンであるエストロゲンが血管の老化を予防したり、水分やナトリウムの排泄を促す効果があるためで、エストロゲンは、動脈硬化や高血圧の促進を抑制してくれるのです。
しかし閉経によってエストロゲンの分泌が減少すると、当然のことながら高血圧を発症する可能性は高くなります。更年期にさしかかったならば、男性同様、高血圧に対する健康管理が必要です。
一方、女性の場合は閉経後と並んで、妊娠中に高血圧になる可能性も高いといわれています。妊娠中に高血圧と診断された場合、妊娠中毒症として扱われますが、妊娠中は食事にしろ運動にしろ、生活面で注意しなければならないことがさまざまありますから、医師の診断を受けて、適切な血圧管理を行うことが大切です。
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2014年12月06日

高血圧は動脈硬化を進行させてしまう

総抹消抵抗を高める動脈硬化

血液の通り道である血管の内腔が狭くなっていたり、血管壁が弾力性を失ってもろくなる状態を動脈硬化といいます。

この動脈硬化は加齢とともに進行していくものですが、動脈硬化の影響が少ない健康な状態の血管であれば、血液はスムーズに流れるので余分な圧力が生じることはありません。しかし、この動脈硬化が進むと血管内の抵抗が大きくなり、血液は血管内をスムーズに流れることができず、血圧の上昇を招いてしまいます。

動脈硬化のメカニズム

動脈硬化が起きると血管内でどのようなことが起きるのでしょうか?
何らかの原因によって血管の内壁に傷がつくと、その傷口から酸化された悪玉(LDL)コレステロールが入り込んで、アテロームと呼ばれる粥状のこぶが作られます。これが血管の内側をデコボコの状態にして、血流を悪くさせます。
また、傷ついた部分は血管修復作業ののち硬く肥厚するため、その部分は弾力性を失ったもろい組織になってしまうのです。ちなみに、血圧が上がることによって血管に余分な圧力がかかることも、血管の内壁を傷つける原因になります。
高血圧が動脈硬化を進行させると当時に、動脈硬化自体も高血圧を進行させるという悪循環に陥ることになるわけです。

高血圧を引き起こす合併症

高血圧の状態が続くと、直径0.1mm程度の細動脈に動脈硬化が起こります。体のいたるところが、高血圧の影響を受けてむしばまれていくことになるのですが、高血圧そのものはほとんど自覚症状があらわれないため、進行していることに気づかないことも多いのです。
しかし、自覚症状のないまま高血圧や動脈硬化をほうっておくと、脳血管障害(脳卒中) や心疾患、腎不全などの深刻な病気を引き起こします。静かに進行しながらも、しかし命の危険に関わる病気を発症させる。これが、高血圧が「サイレント・キラーjと呼ばれるゆえんです。

糖尿病・脂質異常症にも注意

糖尿病は高血圧による合併症ではありませんが、血圧の高い人が糖尿病になりやすいというデータがあります。実際に、科学的なくわしい解明がされたわけではありませんが、糖尿病と高血圧が合併すると心筋梗塞や脳血管障害を起こしやすくなるというのも事実です。
コレステロール値や中性脂肪値が高くなる脂質異常症(高脂血症) も動脈硬化を促進します。糖尿病、脂質異常症の疑いがある場合は、さらなる健康管理が必要です。

高血圧が引き起こす合併症一覧

脳血管障害脳出血
脳実質内で出血が起きる。片側手足の麻痺、意識障害が起きる。
脳梗塞
脳の動脈に血栓がつまる脳血栓と脳以外の動脈の血栓が脳に移動して起きる脳梗栓がある。
くも膜下出血
くも膜と軟膜の隙間にある脳動脈で出血が起きる。酢鬱や吐き気を伴う
心疾患心肥大・心不全
高血圧によって肥大した心臓が自己の重みに耐えきれなくなって血液を送る作業ができなくなる状態(心不全)
心筋梗塞・狭心症
心筋梗塞は、心筋の冠動脈がつまるために起きる。狭心症は心筋の冠動脈が狭くなり、血流が不足するために起きる。
腎不全 
腎臓の血管に動脈硬化が起きて、腎臓の濾過機能が低下するため、体内に老廃物がたまった状態。
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2014年12月04日

高血圧を引き起こすメカニズム

血圧は「心拍出量×総末梢抵抗」

血圧とは、心臓から送られる血液が血管壁にかける圧力だと説明しましたが、ではいったい何が血圧を高くするのか、具体的に考えてみましょう。
血圧は、心臓が1分間に送り出す血液の量=「心拍出量」と、全身にはりめぐらされた末梢血管の抵抗=「総末梢抵抗」によって決まります。たとえば、運動をしたり緊張したりすると心臓がどきどきして、心拍数が増えます。このとき、心臓の収縮によって押し出される血液の畳も多くなるわけですから、おのずと血管にかかる圧力も高くなります。
一方、血液の通り道である血管の内腔が狭くなっていたり、血管壁がしなやかさを失ってボロボロになっていたりすると(これを「動脈硬化」という)、血液がスムーズに流れることができず、血液を送るための圧力が高くなることになります。こうした血管のもつ抵抗も、血圧を高くする要因のひとつだといえます。このほか、血液そのものの状態も血圧の昇降に大きな影響を与えます。サラサラした健康な血液であればスムーズに流れますが、ドロドロした粘り気の強い血液だと大きな圧力をかけなくてはならず、血圧の上昇を招くことになります。

血圧を自動調整する自律神経

運動したり緊張したりすると、心拍数が増えて血圧も上昇すると述べましたが、これは交感神経が活発に働くことによって、心臓が血液を送り出す働きが高まるためです。体がたくさんの酸素を必要としていることを察知した交感神経が、心拍数を増やすことによって血液の流量を増やし、各器官に十分な酸素を送るよう働いたわけです。
これに対し、リラックスしたり眠ったりしているときには、副交感神経が働くことによって心拍数が減り、血圧は低くなります。こうした交感神経、副交感神経を自律神経といい、私たちの意思とは無関係に働いて、体が正常に機能するよう血圧をコントロールしてくれています。
自律神経を安定させるためにはこのような生活習慣が重要となります。

自律神経とホルモン

これらの自律神経が作用するとき、体内ではホルモンと呼ばれる物質が分泌されます。たとえば交感神経が活発に働くと、副腎(腎臓の上にある臓器) からアドレナリンやノルアドレナリンなどのホルモン(カテコールアミン) がたくさん分泌され、血圧が上昇します。また、脳下垂体から分泌される抗利尿ホルモンのパゾプレッシンや腎臓から分泌されるレニンなども血圧の上昇に関わるホルモンです。
このように血圧の高い、低いはホルモンの分泌によっても大きく左右されます。ですから、これらのホルモンを分泌する器官がうまく働かなくなると、血圧の調整も正常に機能しなくなります。なかでも、ホルモンを分泌するだけでなく、血液中の老廃物や血圧の上昇を招くナトリウムの排出にたずさわる腎臓は、血圧コントロールかなめの要ともいえる重要な器官です。

塩分の過剰摂取も血圧を上げる要因に

一般的に、食塩をとり過ぎると高血圧になるといわれますが、これは食塩の主成分であるナトリウムが、次のような作用をおよほすからです。
  1. ナトリウムによって血管の筋肉が収縮し、そのために血管の内腔が狭められる
  2. ナトリウムには血液中の水分を増やす働きがある。水分増加に伴って血液量が増加するため、より多くの圧力が必要になる
食塩を過剰摂取するとこのふたつの要素が働いて、血圧の上昇を招くものと考えられています。こうした食塩に対する感受性には遺伝による影響もあるために個人差がありますが、高血圧と診断された場合は減塩を心がけなければいけません。
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2014年12月03日

高血圧とは?

まず血圧とは何なのかについて、考えてみたいと思います。血圧とは、一言でいえば、「心臓から流れ出る血液が血管壁にかける圧力」のことです。
心臓は、収縮と拡張をくり返す「ポンプ作用」によって、全身に血液を送り出す働きをしています。心臓がギュットと圧縮することによって全身に血液を送られ、全身を循環した血液が肺を経て心臓に戻ってくると、心臓は再び拡張します。

この心臓の動きは、当然のことながら決して止まることなく、年中無休で行われます。つまり、血液は絶え間なく心臓から押し出され、血管はその血液の圧力をつねに受け止めていることになります。しかもその圧力は、1.6〜1.8mの高さまで水を吹き上げる水圧にも匹敵するといわれるほどですから、内腔の直径が2.5cmほどの大動脈にかかる圧力がいかに強いものであるかは、想像にかたくありません。

血圧が高くなる、すなわち高血圧になるということは、ただでさえ大きな圧力を引き受けている血管に、さらなる負担をかけさせることになる、というわけです。

心臓のポンプ作用について…心臓は左心室、左心房、右心室、右心房の4つの小部屋に分かれていますが、この4 つのうち、動脈に血液を送り出す働きをしているのが左心室です。つまり、心臓が収縮するというのはこの左心室が収縮することで、収縮した左心室は、血液を大動脈へと送り出します。このときの血圧はもっとも高く、これを収縮期血圧(最大血圧)といい、いわゆる「上の血圧」がこれに当たります。

一方、左心室の収縮が終わって血液の送り出しが止まると、左心房から左心室へと血液が流れて心臓は拡張し、と同時に大動脈に流れ込んだ血液が、全身にめぐらされている末梢血管へと送られます。このときの血圧はもっとも低く、これを拡張期血圧(最小血圧)といい、上の血圧に対して「下の血圧」と呼ばれているものです。

では、血圧が高いというのはどの程度の数値をさすのでしょうか。それを示したのが、以下の表(日本高血圧学会「高血圧治療ガイドライン」) です。「至適血圧」は最適の血圧、「正常血圧」は理想よりもやや高めをあらわしますが、ガイドラインの数値はあくまでも目安です。基準値内であったり、正常であっても高めの場合は油断せず、十分な健康管理が必要です。
分類 収縮期血圧(最高血圧)  拡張期血圧(最低血圧)
至適血圧 <120 かつ <80
正常血圧 <130 かつ <85
正常高値血圧 130〜139 または 85〜89
I度高血圧 140〜159 または 90〜99
II度高血圧 160〜179 または 100〜109
III度高血圧 ≧180 または ≧110
(孤立性)収縮期高血圧 ≧140 かつ <90

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